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ウィリアム・オニール

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CAN-SLIMとは? -- 1 --

C : 当期四半期のEPS(1株あたり利益) --どれだけあれば十分なのか?

A : 年間の収益増加 --意味ある成長が認められる銘柄を探す

N : 新製品、新経営陣、新高値 --適切なタイミングで買う

 

 


C : 当期四半期のEPS --どれだけあれば十分なのか?

過去の素晴らしい株価上昇した銘柄には、いくつかの共通点がある。

  • 相当規模の出来高増加
  • 急騰を始める前の数ヶ月、一定値幅圏内で停滞する
  • EPS(1株あたり利益)が前年同期比で大きな伸び率を示している

EPSの伸び率は、株式銘柄選択において今日ではとりわけ重要な要素である。

個人投資家と同様、あまりに多くのプロの投資家が当期四半期報告の収益が横ばいや悪化した銘柄を買っていることに、ウィリアム・オニールはいつも驚きを禁じえないという

1953〜1993年の40年間において最も優れた値動きを示した株式500銘柄に関する分析では、それらの素晴らしい銘柄の75%において、目覚しい株価上昇を見せる前の当期四半期報告の増益率が、平均70%を超えていた。
当期四半期に十分な収益増加を示さなかった残りの銘柄は次の四半期に収益の伸びを示し、その率は平均で90%を超えていた。

当期四半期における純利益でこれだけの規模の収益増加を示す企業は、ニューヨーク証券取引所の全上場銘柄のうちたった2%である。
だが、探し出したいのはこうした例外的な株式であって、輝きを失った株ではないということを肝に銘じるべきである。

投資家が成功するための重要なカギは常に、当期四半期収益の前年度同期比での伸び率がどれだけ大きいかである

ただし、企業の一時的な特別利益は無視すること。
例えば、あるコンピューターメーカーが当期四半期の業績報告に、不動産や工場の売却による利益を含めた場合、その部分は業績報告から除外して考えるべきである。
そうした利益は一時的で将来継続することのない利益であり、企業の真の継続的運営状態を表すものではない。

投資の安全性を高める上で、保有銘柄の同業他社を調べることは懸命である。
同じ業界の中で、好ましい当期収益を計上している目を引く銘柄が、少なくともひとつは見つかるはずである。

これはあなたの投資が正しいことの裏づけとなる。
仮にその業界の中に力強い収益を示す魅力ある銘柄がひとつも見つけられないとすれば、あなたの投資選択は誤りであった可能性が高い。

 


A : 年間の収益増加 --意味ある成長が認められる銘柄を探す

あなたが自分の住む町にある企業を部分所有しようと考えるとき、着実に成長を続ける成功した企業を選ぶだろうか、それとも経営状態が不安定で成長が見られない企業を選ぶだろうか?
ほとんどの人が、収益成長を記録している企業をえらぶことだろう。

これこそが、投資銘柄を選ぶときに重視すべきことである。
過去5年間のEPS(1株あたり利益)が、前年対比で増加していなければならない。

これから投資しようとする企業は、過去5年にわたって複利ベースで20%以上の年間収益増加率を実現してきた企業でなければならない。
1970〜1982年の期間において、目覚しい値動きを見せた全ての株式の成長初期段階における複利ベースの年間収益増加率は、平均24%であった。

ある特定の業種を調査する場合にも、この基準を使えばその業種の負け踏みを80%除外することができる。
というのも、同一業界内の大多数の企業はさえない成長しかしないか、まったく成長しないからである。

傑出した株式と呼ぶには、

  • 過去数年間にわたり安定した成長率を維持してきていること
  • 直近数四半期においても力強い当期収益を上げてきていること

が必要になってくる。これら二つの重大要素を実現している銘柄は、どちらか一方のよう磯が飛びぬけて素晴らしいものより、さらに優れた銘柄であり、真の成功が高い確率で見込める銘柄である。

-- PERは重要か? --

PERは企業の収益からみて現在の株価が割安かどうかを見る指標であり、長年にわたりアナリストたちに用いられてきた。
各相場サイクルにおける価値銘柄に関する事実に基づいた分析の結果、PERからではある銘柄が買いなのかどうかは、ほとんど見分けられないことがわかっている。
オニールは独自の研究によって、目を見張る株価上昇の要因としては、EPS成長率のほうがPERよりもはるかに重要であるという。

調査の結果、PERは強気相場の局面では高く、弱気相場の局面では低くなる傾向にあった。
単にPERが低いからという理由で株を買ってはいけない。
PERが8〜10倍の株がその後、4〜5倍に値下がりすることはないという保障はどこにもないのだ。
そして比較的規模が小さく、革新的な新製品を有する魅力ある企業の成長段階においては、PERが高くても実際の価値から見れば、低いといえる場合があるということを忘れてはいけない。

 


N : 新製品、新経営陣、新高値 --適切なタイミングで買う

 

株価が驚くような上昇を見せるには、何らかの新しいものが必要である。
それは、今後の収益増加率を加速度的に伸ばす原動力となるような、素晴らしい新製品や、新サービスかもしれない。
あるいは新経営陣への交代かもしれない。

1953〜1993年の期間において、最大の株価成長を遂げた銘柄の95%は、主要な新製品や新サービスを有していたか、あるいは属する業界の状況に重大な好ましい変化が見られたという。

彼の投資講座に参加した数千人の個人投資家の98%が、新高値を更新した銘柄は買わないといった。
株式市場に存在する理解しがたいパラドックスとは、

「 大多数の投資家にとって株価が高すぎてハイリスクに見える銘柄は多くの場合さらに値上がりし、株価が低く割安に見える銘柄はさらに値下がりする」

ということである。
彼の調査結果は極めて単純で、新高値をつけた銘柄はさらに値上がりし、新安値をつけた銘柄はさらに値下がりする傾向があったということである。

強気相場において新高値欄に初めて顔を出し、出来高にも大きな増加が見られる銘柄は、詳しく調べる価値がある素晴らしい業績見通しを有している可能性がある。

-- 最良の買い時はいつか? --

株価の底入れ期間はたいてい、7、8週間から15ヶ月程度続くものである。
株価が底入れを追えてまさに上昇を始めたとき(ボックス圏をブレイクアウトした時)こそが、株の買いどきなのである。

適切な買いのタイミングを逃して、5〜10%以上株価が底値を離れて上昇してしまったら、その株は見送るべきである。

カギとなる新製品、新サービス、新経営陣、業界内の状況に変化のあった起業を探すこと。
最も重要なのは、株価が底入れを終えて新たな高値権に向かっている、あるいは実際にその域に達した企業の多くは、あなたにとって最良の投資銘柄候補だということである。

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